オオサカジン

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Posted by オオサカジン運営事務局  at 



2か月と少しの乗船を終えて、今日晴れて休暇と相成りました。

休暇前は、長い生活に少しずつ着替えだの食料だの物が増えて、片付けに追われる(某提督氏はまさにこれw)と言う人も多いが、自分の場合は、2時間くらいで綺麗になる。

以前はもっと持ち物が少なく、立つ鳥跡を濁さずの如く、下船する時には季節毎の乗船になるのもあってすべて持ち帰っていた。そのため船長から「辞める気か?」なんて要らぬ心配をさせたことも(笑)
まぁその心配をよそに「思い当たる節があるのか?」と言う疑問もありながら、単に荷物が少ないだけだったのだが。
実際、何か緊急で誰かが部屋を使うことになっても良いように増えた荷物を詰め込んでおくだけだ。結局のところ何時の間にか増えに増えて箱5つにまでなってしまったが(笑)

しかし、羽根を休めに群れで襲来して来る海鳥。立つ鳥はフン塗れにして行くのが現実である。
ちょっと飛び立ってからしろと。少しガマンしてからやれと。注意したい。言ってやりたい。誰が洗い流してるかと。何なら小一時間ほど問い詰めてやりたい(笑)

何はともあれ、今回の休暇はノープラン。3週間何をして過ごしましょうかね〜。
  

Posted by 大阪の海人  at 17:25Comments(10)仕事休暇船上生活

船の運行に関わって仕事をするには、航海資格の他に、無線の資格も必要となる。
国際VHF無線の通信士または海上特殊無線技士の免許である。

海技資格も、学科のみなら実務経験無しでも内容だけで取れるが、無線も資格取得するまで実際の通信を聴かされたり、或いは話してみる事無く取得可能となる。
資格取得講座では、法規と工学の授業があったが、ただ要点を覚える免許の為の講座だった。

しかし実務としては、当直など運行に携わる者であればVHFによる交信が必ず発生する。

先ず、総トン数100トン以上の船舶は国際VHF無線局を搭載していて、ch16の聴取を義務化されている。※小型船でも搭載可能
船はもちろん内航だけではなく外航もあり、外航船は英語で話しかけてくる。
例えば日本語ではこんな感じ。

東京丸「大阪丸、大阪丸、こちらは東京丸。感度いかがですか?」
大阪丸「何局か呼ばれましたでしょうか?ch06変化ください」
東京丸「06了解」
-ch06へ-(チャンネルゼロロク)
東京丸「大阪丸、こちらは東京丸。感度いかがでしょうか?」
大阪丸「東京丸、こちら大阪丸。感度良好です、どうぞ」
東京丸「貴船このまま横浜入港されるということで中央ブイ寄りの航行でよろしいですか?」
大阪丸「はい、本船このまま横浜向け、中央ブイ寄りに航行します」
東京丸「了解しました、本船は東京向けですので貴船の右側から追い越しますのでよろしくお願いします」
大阪丸「了解しました、右側から追い越しよろしくお願いします、それでは16バックしますさよなら」
東京丸「ご協力ありがとうございます、さよなら」
-ch16へ戻る-

昼間の浦賀水道航路進入前でよくある交信だ。AIS搭載船舶なら行き先が解る(且つ昼間なら国際信号旗を掲揚して行き先表示している)ため、予め中ノ瀬航路に向かう船の進路を空けて航路進入して行く。
船舶間の通信はch06、08が使われる。
※不安がある時などは無線で意思表示して、相手の意図を確認することも必要なのだ。

管制基地局(マーチス、ハーバーレーダー、ポートラジオなど)にはch13、18、20などで入出港レポートをする。どの位置に来たか、何処へ(バース)何時に到着か、前港、現在の喫水(ドラフト)、などなど。それに対して同時刻帯の入出港情報として、信号や他船の状況などを知らされる。
また、気象や航行に関する警報、緊急な情報が各海上保安部よりch12で発令されたり解除されたりする。

無線装置にはボタン一つで遭難信号を発信する機能もあり、非常時には重要な役割もあるのだ。

最近では動画投稿サイトなどでやり取りを聴くこともできるかもしれないが。
数字は
ひと、ふた、さん、よん、ご、ろく、なな、はち、きゅう、まるまたはゼロ。
アルファベットは
ググってください(笑)

  

Posted by 大阪の海人  at 12:22Comments(0)仕事
前回の休暇はまだ初夏の頃。
気温は十分に暑くなっていたのだが、まだ海水浴客はまばらで賑わいを見せない某避暑地(関西人のリゾート)のビーチへ。

乗船中、散々海を眺めて仕事しているにも関わらず、ナゼか必ず海を眺めて過ごす休暇中。

ぼーっとしに行きたくなる。
なんでなんやろ。。

泳ぐでもなく、潮の香りを感じにというよりは、波の音を聴きながらのんびり過ごしたくなる。

遠くに走る貨物船を、他人事の目で眺める(笑)

確かに乗船中は仕事なので気は張ってるし、船が来たら避けるか保持かとか、浮遊物がどうとか、作業どうするとか、やることいっぱいなのでただ眺めるだけってのは贅沢な過ごし方である。

お腹が空いてきたら、食べたいものを食べに行って、寝たいだけ寝て、気が向くままに過ごせるというのは、休暇中ならではの至高のひと時だ。

にしても、どうしても海を眺めに行きたくなるんやな〜。本能がそうなってるみたい。




  

Posted by 大阪の海人  at 17:25Comments(0)休暇人生の航海
とある港にて新人君との会話

自分「スプリング巻き過ぎて岸壁引っ張られてもーたな。ほら、ゆがんでるやろ?」

新人君「あ!ほんとだ!!」

自分「…」

新人君「えっ?」

自分「えっ?」

新人君「/////」

自分「んなわけないやろ…」

新人君「やっちまった〜」

てなわけでやりとりを聞いていた皆で大爆笑。
震災被災地の岸壁だったので、真っ直ぐではなくちょうどスプリングビットの部分が大きく突き出して歪んでしまっていたのだ。
しかし中々良いボケかましてくれました(笑)

さて、このブログに来られる方の検索履歴で、「流し」というのが割とある。

今回は左舷付けでの係船をご紹介。
少し見にくいやもしれないが。



船首(オモテ)流しを3本とスプリング
流しは岸壁側から2本、海側から1本
流し3本の内、2本は増しロープとなる
オモテの流しは船首方向へ取る係船ロープである


オモテのスプリングをビットに舫った状態


船尾(トモ)同じく流し3本
船尾方向へ


トモのスプリング

それぞれのロープは、船の前後方向の動揺を抑えたり、岸壁に平行に密着させる為に舫うが、本数を増やしてうねりや強風による動揺を極力抑えるための増しロープを取るのだ。
積み荷の載貨状況や、潮の干満によって多少の調整が必要となる場合もある。
しかし決して岸壁が歪む程強くはない(笑)
でもヨットハーバーなんかの浮き桟橋ならへし折ってしまうと思うが…

増しロープは、接岸時に今後の天候などに応じて取っておく。いざその時になってからだともう手遅れ。後で足すのは一苦労な上、それまでにロープが切れてしまったりすると更に余計な仕事も増えることとなる。

明日の日本を考える。それが船乗りの仕事なのだ!
  

Posted by 大阪の海人  at 05:04Comments(0)仕事
船の中での仕事は、航海だけではない。
最も重要なのが荷役である。

運賃が発生してこそというのは当然ながら、その貨物が予定通りに積まれるか、異常や問題が無いかを監視する。

コンテナ船では揚げと積みが連続的に行われ、プランナーが組んだ順に荷役されて行く。
港のバースによってオペレーションの分担が本船サイドとサーベイヤーサイドとで区別され、各担当者はその内容通りに積まれたコンテナがセットされているかを確認するのである。

コンテナを積むガントリークレーンは、早い港で一本につき約1分半。内航船では1時間におよそ30〜35本を積み込む。(本気を出されると40本を超えることもある)

本船サイド船員は、貨物室(ホールド)内に積まれる場合、
セルガイドと言う枠が歪むなどの接触破損の有無、
コーンの取付が適正か、
リーファー(冷凍)コンテナの電源接続及び温度管理、
コンテナ積載物の漏れの有無、
コンテナ自体の大きな破損の有無、
などの監視をしている。

甲板(デッキ)上に積む場合は、
ハッチ(ホールド蓋)の開閉及び施錠ロック、
リーファーコンテナ関連作業
オートやマニュアルのツイストロック、
ラッシングなどを監視または実施する。

何かあった場合には直ちに各担当者同士で確認し合い、その場で処理しておかないと、本船が出航後に揚げ地で発覚すると非常に面倒な事になる。

時々、何かは起きる。
それは仕事の上でのことで、誰も故意にすることは無く、注意していても起きてしまうことがある。

しかし、その小さな事故で済む様に日頃から隈無く目を凝らし、いつも通り進めて行ける様にするのが、船乗りの荷役オペレーションである。

こんな名言があります。
https://mobile.twitter.com/vvatamochi/status/269976991577546754

うーむ。深い!(笑)






  

Posted by 大阪の海人  at 22:40Comments(0)仕事