オオサカジン

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Posted by オオサカジン運営事務局  at 
船乗りの仕事 コンテナ船 内航船 Full Ver.
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NEW!↓
船乗りの仕事。第2弾-749型コンテナ船の一週間。荷役 船上生活 離着桟
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近頃、若い学生さんや陸上での社会人経験のある方から船員という職業についてのお問合せを頂くことがある。

動機は様々で、
海が好き!
船に乗りたい!
もう陸上の仕事では限界が…
ハローワークの職業訓練で言われたのですが…
などなど。
具体的には、
コンテナ船に乗りたいんですがどんなですか?
上陸することはできますか?
何日くらい乗ってるんですか?
休暇はどんなですか?
などがある。
夢と希望に満ち溢れてのお問合せである。

もちろん一番気になるところであろうし、実現したい大枠はそれで間違い無いことである。
自分の動機も似たもので、海が好きで船で職業として航海士になりたい!と長年思っていたことを叶えた訳である。

だがちょっと待ってほしい。
現実とのギャップは多少なりにも大きい誤差がある(笑)
今回は以前の記事船乗りの仕事。業務と福利とは逆のデメリットを書いてみたいと思う。

先ず、水産高校や海技大学卒業なら履歴を積めば免状に、社会人からは日本海洋技術専門学校の新6級海技士(航海)(機関←今年から始まった)短期取得講座で約1年あれば免状は取得できる。本人の努力次第で4級の学科資格までは取得可能だ。※自腹切ってであれば総額約80万〜100万円の諸費用が必要。

そして海運会社に就職し、履歴を付ける為に…ではなく、先ずは船員としての仕事を覚える為に船に乗るのだ。
ほぼ毎日帰れる船(タグ、バンカー、平水船など)は競争率が高い。
その他の商船は、現実として予定の休暇では帰れないことも多い。
数ヶ月、ずっと仕事。
全てが仕事。24時間のうち8時間労働などではない。もうそれはあり得ない(断言!笑)※自分は最大36時間連続離着桟シフト荷役という目にあったことがあるが後半は電池切れだった(笑)

その中で船のことでは、
傷みがないか。
汚れていないか。
故障の前兆はないか。
天候は。
荒天準備。
あるべきものがそこにあるか。
消耗品の消費具合は。
壊れたら修理。
怪我はしないか。
書類は。
何か異常はないか。

生活では、
水は。
食料や調味料は。
洗剤は。
薬は。
ゴミは。
掃除や片付けは。
家電などの作動状態は。

同じ船の船員仲間とともに共同でそれらあらゆることを常時チェックして日々を過ごす。気になることはちゃんと共有して解決させるのが基本。



しかし皆んな仲良くしていられるなら良いが、気の合わない人もいる。何かにつけて難癖つけたり、偉そうに怒鳴ったりする様な害悪がいたり。
乗りたての頃は特に馴染むまで時間がかかる。そこに堪えられないといっても船の中。逃げられないのだ。揉めたりして辞めるかジッと堪えるかしかない。

中には接岸して上陸できるときにそのまま逃げて音信普通になる人もいる。

それをやると、どうなるか。
ちょっと脱線するがよく知っていてほしい。

船では、事件と事故の両方を疑って運行を止める。仲間たちは全員心配するし、警察、保安庁に連絡しダイバーが潜る。
船は取調べの間、バース使用料が加算され、その後の荷役にも影響する。荷役をキャンセルするとなるとその損害は数千万にも及ぶことがあり大迷惑をかける。当然、損害賠償としての請求が当人に出されることとなる。

大袈裟ではなく、運ぶ荷物が大きい為その分経費も大きい。トラック100台から数千台分を一回で運ぶのだから当然である。

これは事故を起こしても同じ。
そして内容によっては会社が信用問題となり契約を打ち切りにされることもあり得る。そうなるとお金の問題どころではない。

その為のチェック。チェックandチェック。その為の掃除。見張り。報連相。だから、一時も気を抜けないのが船乗りの仕事である。

そりゃね、人間だもの。
ずーっと全部は無理ですよ。もちろんね。
でも時々誰かが忘れても、大事なところは全員が個々に気配りして意思疎通してないとやらかしますよ。
それは何か、何で大事かってのを知れば気になって仕方なくなるんですよ(笑)

知れば知るほど、奥が深い船乗りの仕事である。  

Posted by 大阪の海人  at 02:19Comments(0)仕事船上生活

船乗りの仕事 コンテナ船 内航船 Full Ver.
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人員不足ということで普段の船から別の船に転船してやっと慣れてきた今日この頃である。

航路が違えば、地域ごとの漁船などの特色も違う。加えて船上では当直体制や生活リズム、作業の進め方や遣り方、方針や意識の違いなどもありこれはこれで非常に有意義で勉強になった。

身近なことでは先ず食事があるが、久々に自分で作るのは結構楽しかったが、食材調達の段取りをもう忘れていて、買い忘れてあー…となることも連発(笑)

船体は年季の入った錆がガッツリでもう何を何処から攻めれば良いやら(笑)。乗船中はあまり天候に恵まれず、それほど進まなかったのが残念だが、それでもチャンスとあれば錆打ちも目一杯やりもうお腹いっぱい(笑)
7年目の船である故、故障もあらゆるところに出てきていて、船内放送のアンプからパソコン、ネット回線、エアコン、FAX、バラストの電磁弁にまで及ぶ。
間も無くドックで全て交換修理の予定ではあるが、これじゃ商売にならねぇよとは船長談(笑)

道具の手配など便利なモノや資材の情報も教えてもらうことが出来、それも収穫だった。

あと数日で下船。
休暇後には元の船に戻ってまた新たな目線で仕事ができるように、ノウハウを少し自分の中で整理しておかねば。

そして、どの船にも同じ様な悩みを抱えているのだ!というのもよくわかった…
それと何より、IT化についていけてないことも(笑)

転船先でのまとめ動画も編集中で、相変わらずのワンパターンであるが、近日中に公開予定である。


  

Posted by 大阪の海人  at 02:01Comments(0)仕事船上生活人生の航海