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船乗りの仕事。チャンネルじゅうろく。感度良好。
船の運行に関わって仕事をするには、航海資格の他に、無線の資格も必要となる。
国際VHF無線の通信士または海上特殊無線技士の免許である。

海技資格も、学科のみなら実務経験無しでも内容だけで取れるが、無線も資格取得するまで実際の通信を聴かされたり、或いは話してみる事無く取得可能となる。
資格取得講座では、法規と工学の授業があったが、ただ要点を覚える免許の為の講座だった。

しかし実務としては、当直など運行に携わる者であればVHFによる交信が必ず発生する。

先ず、総トン数100トン以上の船舶は国際VHF無線局を搭載していて、ch16の聴取を義務化されている。※小型船でも搭載可能
船はもちろん内航だけではなく外航もあり、外航船は英語で話しかけてくる。
例えば日本語ではこんな感じ。

東京丸「大阪丸、大阪丸、こちらは東京丸。感度いかがですか?」
大阪丸「何局か呼ばれましたでしょうか?ch06変化ください」
東京丸「06了解」
-ch06へ-(チャンネルゼロロク)
東京丸「大阪丸、こちらは東京丸。感度いかがでしょうか?」
大阪丸「東京丸、こちら大阪丸。感度良好です、どうぞ」
東京丸「貴船このまま横浜入港されるということで中央ブイ寄りの航行でよろしいですか?」
大阪丸「はい、本船このまま横浜向け、中央ブイ寄りに航行します」
東京丸「了解しました、本船は東京向けですので貴船の右側から追い越しますのでよろしくお願いします」
大阪丸「了解しました、右側から追い越しよろしくお願いします、それでは16バックしますさよなら」
東京丸「ご協力ありがとうございます、さよなら」
-ch16へ戻る-

昼間の浦賀水道航路進入前でよくある交信だ。AIS搭載船舶なら行き先が解る(且つ昼間なら国際信号旗を掲揚して行き先表示している)ため、予め中ノ瀬航路に向かう船の進路を空けて航路進入して行く。
船舶間の通信はch06、08が使われる。
※不安がある時などは無線で意思表示して、相手の意図を確認することも必要なのだ。

管制基地局(マーチス、ハーバーレーダー、ポートラジオなど)にはch13、18、20などで入出港レポートをする。どの位置に来たか、何処へ(バース)何時に到着か、前港、現在の喫水(ドラフト)、などなど。それに対して同時刻帯の入出港情報として、信号や他船の状況などを知らされる。
また、気象や航行に関する警報、緊急な情報が各海上保安部よりch12で発令されたり解除されたりする。

無線装置にはボタン一つで遭難信号を発信する機能もあり、非常時には重要な役割もあるのだ。

最近では動画投稿サイトなどでやり取りを聴くこともできるかもしれないが。
数字は
ひと、ふた、さん、よん、ご、ろく、なな、はち、きゅう、まるまたはゼロ。
アルファベットは
ググってください(笑)



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Posted by 大阪の海人  at 12:22 │Comments(0)仕事

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