船乗りの仕事 コンテナ船 内航船 Full Ver.
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船乗りの仕事。第2弾-749型コンテナ船の一週間。荷役 船上生活 離着桟
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ついに念願?!悲願?叶ってというべきか瀬戸内の船に転船してきたわけだが、神戸から関門辺りの港を転々と寄りながらこれがまた中々の強行軍である。
しかしまぁ、内航船乗りにとって瀬戸内の一人ワッチができるかというところは、非常に重要なファクターである。
特に明石、備讃瀬戸の東北南、来島、関門に至る主要航路とその特色は、浅瀬の存在、干満に関わる潮流、季節ごとの漁船や漁具の種類を含めて、東北や日本海、東京湾や伊勢湾に比して最も賑やかな海域となる。
さて、先ずは。
航路の優先航行順位として、各種船舶間の航法が定められ細かいところは省略するが主に、
①200m以上の巨大船
喫水と水深との関係で航路を離れる(逸れる)ことが困難なため
②漁船
何せ生活が懸かっているため航路内外関わらず魚がいるところに縦横無尽。季節ごと、漁具ごとの特徴がある
③その他の船
機関を用いて航行する動力船
となる。
巨大船にはエスコートボートというタグや水先船が途中(入港バース手前の航路内など)で合流して他の船舶への警戒業務に当たり、
航行関係性によってVHFで呼び出して協力を呼びかけたりする。
備讃瀬戸の各航路内では備讃マーチスからの情報が随時あり、漁船の集中しているエリアなどが警戒されていて、付近航行の船舶に直接呼びかけたりもしてくれる。
特殊な航法
来島海峡については、連れ潮(風で言うところの追い風)は中水道を通り、逆潮(同じく向かい風)では西水道を通るという特殊な航法(順中逆西と言う)となり、潮流を通航時刻に合わせて事前に調べておき、転流時刻1時間前ごろには位置通報ラインから来島マーチスに確認して通るというなんともややこしい難所となっている。
※AIS搭載船は転流時のみ位置通報確認が必要で、タンカー、巨大船などは他にも規定有り。
※風で例を挙げたが、潮の流れであり、実際の風が向かい風や追い風でも関係無いので御注意を。
潮流や転流というのは、潮の満ち引きと関係していて、瀬戸内は狭い水道になっているために満潮時に向けて、又は干潮時に向けて流れ込んだり流れ出る時に潮の流れが起きる。
一番早く流れている時を最強(MAX)として潮汐表にその時刻が書かれていて、流れ出る時と入る時とのちょうど合間が転流時刻(slack)となる。いやいやしかし自然ってスゴイな〜(笑)
今は乗ったばかりなので、そんな全てが物珍しく、ほー!へー!などと思いながら調べたり見たりしながら航海しているが、そんなことも当たり前になった時、やっと一人前になれるのかなと少しワクワクしながら楽しく過ごしている。
本当は滅茶苦茶、瀬戸内に来るのにビビってたのは内緒の話です。(笑)